個人的には好きなジャンルはサイエンスフィクション(Science Fiction)。
とは言っても、そんな文字だけの本を読むことも少ないんですが、今まで読んで面白かった本やらの紹介記事です。
アフィリエイトリンク先は電子書籍とか、文庫本とか、一貫性が無いので、もし買ってみようかなって人は良く見てから買ってくださいね。
1.星を継ぐもの シリーズ 【J.P.ホーガン】1980~1997年
有名な作品なので既にご存じの方も多いと思いますが、「月で見つかった死体は5万年前のものだった・・・」から始まる、人類の歴史をめぐる3部作。
(後日談的な内容の「内なる宇宙」を入れれば4部作)
1作目:星を継ぐもの(1980年)
2作目:ガニメデの優しい巨人(1981年)
3作目:巨人たちの星(1983年)
4作目:内なる宇宙(1997年)
1作目の「星を継ぐもの」の時点では、まだまだ謎が多くて人によってはちょっと退屈かもしれませんが、2作目「ガニメデの優しい巨人」、3作目「巨人たちの星」でその謎がどんどん解き明かされつつ、敵対勢力との争いなんかもヒートアップしつつで、一気に読んじゃうタイプの小説ですね。
SF作品って、サイエンスフィクション(Science Fiction)じゃなくて、もはやスペースファンタジー(Space Fantasy)と呼んだ方がいいような、現代世界とは完全に違う宇宙世界を舞台にしているものもありますが、この作品は現代世界を舞台にしつつも、科学的な(それっぽい)推論をしながら人類の歴史を紐解いていくというの正統派SF作品です。
登場人物の立ち振る舞いや、話の進め方に無理が無く、説得力が感じられるところが良いと思います。
あと、J.P.ホーガンの特徴ともいわれていますが、「未来に希望の持てる終わり方」が素晴らしいですね。
恥ずかしながら、星野之宣の漫画版の連載が始まったのを切っ掛けに原作を読んだんですが、今まで読まなかったのを悔やまれるほどメッチャ面白かったです。
ちなみに、星野之宣の漫画版も、ストーリーは端折りつつも、なかなか面白いオリジナル要素もあってこちらもお勧め。
巨人たちの星までを本編とすると、さらに続編というか、後日談的な内容の「内なる宇宙」も、星を継ぐものに比べるとスケールダウン感は否めないものの普通に面白くお勧めです。
2.タイム・リープ 【高畑京一郎】1996年
「時をかける少女」が有名過ぎて、良くある設定という気がしないでもないですが、これも高校生の少女が時間跳躍(タイム・リープ)してしまう作品。
主人公・鹿島翔香に突然発現してしまった時間跳躍能力の原因と解決法を、超頭脳の相棒・若松和彦と共に解決していくという内容です。
これはタイムリーなことに高校生の頃に読んだので強く印象に残っているんですが、時間モノの醍醐味の「〇〇すれば、△△になる。だから××しなければならない。」というパズル的な要素が凄く良く書けていて、メッチャ面白いです。
若松君が兎に角恰好良くて最高なんだなぁ。
もっと評価が高くて良いと思うんですが、何故かライトノベルに分類されちゃうのと、「時をかける少女」のインパクトが強すぎて影に隠れてしまっている感じが残念すぎるんですよね。
一応、佐藤藍子主演で映画化もされているそうですが、そっちは見ていません。。。
ちなみに、小説の最後の”あと書き”に同じく高畑先生の「クリス・クロス」の後日談が書いてあるので、できたら「クリス・クロス」を先に読むと面白いんですが、「クリス・クロス」がイマイチだった人がタイムリープを読まなくなるのがもったいないので、いまいち勧め方が難しいですな。
「クリス・クロス」も面白いんですけどね。
あと、同様に高畑先生の「ダブル・キャスト」も、タイムリープに比べるとアクション活劇要素が増えてもう少し粗削りな内容になりますが、個人的には好きな作品です。
3.国立博物館物語 【岡崎二郎】1996~1999年
すみません、小説ではなく漫画です。
SF漫画で記事をまとめられたらそっちに乗せたいんですが、時間がかかりそうなのでひとまずこっちで紹介。
超弩級ニューロ・チップAI「スーパーE」により、地球のシミュレートをすることで生物の進化の謎を解き明かしていくという内容。全3巻。
とはいえ、殆どが生物がらみの教育漫画的な1話完結のお話で構成されているので、「生物教育漫画版美味しんぼ」みたいなノリで話が進みます。
SF漫画と言っても変に重たくなく、知識も得られて読んでいて楽しい。
こんな良作がなんで知名度低いのか分かりませんね。
個人的には1巻の表紙のワークメット被った弥生ちゃんが、一般人を遠ざけているような気がするのですがどうでしょうか。。。
4.ハイペリオン シリーズ 【ダン・シモンズ】1989~1997年
これも有名な作品ですが、兎に角長くて重いので、正直読む人を選ぶでしょう。
1作目:ハイペリオン(1989年)
2作目:ハイペリオンの没落(1990年)
3作目:エンディミオン(1996年)
4作目:エンディミオンの覚醒(1997年)
舞台は28世紀の超未来。
惑星同士が転移ゲートで繋がっていたり、宇宙に適応した文化圏なんかが出てきます。
上でも書いたようにこっちはサイエンスフィクションというよりはスペースファンタジーですね。
色んな人の話を切り替えながらストーリーが進んでいく方式なんですが、スペースオペラ的な感じも含んでしまっているので、全部の話が結末に本当に必要だったかというとそうでもない気がして、結果「話が長い」という印象に結び付いている気がします。
(ダン・シモンズも「その場のノリで書いた」的なことを後書きで言っていたような気が。。。)
クソみたいな日常から離れて小説の世界にどっぷり浸かるぞ~っていう読み方をする人にはいいと思うんですが、軽い気持ちで読み始めると途中で疲れちゃうかもしれません。
個人的には、「未来ではAIが人間以上の知能体として人類から独立しており、人類圏の運営のために人間に手を貸している」っていう世界観がとても良いと思いますね。
上で紹介した「星を継ぐもの」や「国立博物館物語」も同じような要素が入っているので、そういうのが好きなのかもな。
ちなみに、好きな登場人物はアルベド顧問官です。
デスウォンドが欲しい。
5.おわりに
今回は4作品を取り上げました。
ハイペリオン以外は、普通の人でも楽しんでもらえると思うので、読んだことが無い人は是非読んでみてください。
余裕があればまた続編をやろうと思います。
しかし、今回はカッテネのリンク作るのが超大変だった。。。