今回は「味いちもんめ」を取り上げようと思います。
ジャンルはグルメ漫画に寄せようかなとも思ったんですが、どちらかというと作る方なので、ちょっとグルメってのとは違うかなと思って板前漫画にしました。
1.「味いちもんめ」の概要
味いちもんめ(あじいちもんめ)
原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
連載:1986年~
↓主人公の伊橋悟
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
新宿の料亭「藤村」で働く、料理学校主席卒業の主人公「伊橋 悟(いはし さとる)」の成長を描く漫画です。
板場の面々や、個性豊かなお客などが持ち込む無理難題を通して、板前として成長していきます。
なお、原作のあべ善太先生が1999年3月14日に亡くなられて、それ以降は「新 味いちもんめ」として連載されていますが、今回取り上げるのは旧「味いちもんめ」です。
しかし、原作のあべ先生は本業が教員(神奈川県の国語教師)なのにこんな料亭漫画の原作が出来てすごいですね。
ご冥福をお祈りします。
2.話の流れと特徴
京都修行編とか、鬼怒川助っ人編など、大まかなストーリーはあるものの、大体一話完結ものです。
良くある流れとしては、
①お客や知人が問題ごとを持ち込み、
↓
②苦労して解決しようとし、
↓
③伊橋が気づきを得て、
↓
④最後オチがあって終わる
という感じですね。
最後は大体皆で「ハハハ」といって終わります。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
楽しい雰囲気にさせてくれますね。
あとは派手なオチがなくてしんみりといい話で終わる場合もあります。
↓こんな感じ。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
自分は年食ってきたせいか、最近はこっちの方がなんか好きですね。
まぁ、どちらで終わるとしても大体良い話として終わってモヤっとすることが少ないので安心して読めるというのが良い所ではないでしょうか。
3.見どころ・ポイントなど
板前漫画なので、色々な料理の手法や、食材のポイントなどが出てきます。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
が、あまり某グルメ漫画ほど「究極」的ではないというか、親父さんは腕は立つもののタバコをスパスパ吸ってますし、舞台もあくまで料亭なので経営上何でもできるわけではありません。
↓タバコ吸いまくりの面々
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
某究極のグルメ漫画だったら、タバコ吸ってただけでこうなりますからね。。。
↓喫煙者をボロクソに言う面々
引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ
まぁこれは、レースカーと、旅客バスを比べるようなもんで、どっちが悪いってわけではないですが、味いちもんめの場合、どちらかというと「料理」というよりは、「料亭」や「板場」での話に重みが置かれている感じでしょうか。
あとの見どころといっては、何といっても主人公・伊橋の成長。
彼は、調子の良い所もありますが、基本的に努力を惜しまず「なにくそ!」と頑張るタイプなので、着実に成長していきます。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
最近流行りの、血統主義の某少年漫画とか、生まれ変わりの能力者とは違って、なんだか好感が持てますよねえ。
4.その他、服のセンスがすげえ!!
あと、これに着目しているメディアは当ブログ以外に他にないかもしれないですが、味いちもんめは服のセンスがすごいです!!
基本的には伊橋とボンさんだけ(下の画像では渡辺もだけど)ですが、信じられないようなハイセンスな服を着ています。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
これは80年代のセンスなんでしょうか??ちょっと現代では考えられないデザインですね。。。
いや、逆に一周回ってオシャレなのかも。。。
ちなみに、この記事を書くために読み返したら、動物柄の服は結構登場頻度が高く、普通の服以外にもパジャマやらなにやらでも登場していました。
あと、職業ゆえか魚柄の服も多い気がしますね。
引用:味いちもんめ 原作:あべ善太、作画:倉田よしみ
あとは意外なことに小鶴ちゃんも胸にでかいバラが刺繍されている服を着ていたり、ボンさんが「BON」と書いてある服を結構な頻度で着ていたりと、他にも面白い服が沢山あったんですが、数が多すぎて乗せられません。
皆さんも「味いちもんめ」を読むときは登場人物の服装に是非注目してみてください!
5.おわりに
というわけで、今回は「味いちもんめ」の紹介でした。
滅茶苦茶盛り上がって興奮する!ってタイプの漫画ではないですが、タイトル通り味のあるいい漫画を読みたいときにはお勧めの作品です。
皆さんも是非読んでみてくださいね!!