読んで面白かった漫画の話!その1:美味しんぼ(おいしんぼ)【グルメ漫画】

以前書いた「やって面白かったPCゲーム」の記事や、「読んで面白かったSF小説」の記事に意外と来てくれる人がいたので、「読んで面白かった漫画」についての記事を書こうかなと思ったんですが、何作品かをまとめて記事にするか、個別で記事にするのかを悩んだ結果今回は個別の記事にしました。

なんでも、ブログとしては何個か記事が溜まったらまとめ記事を作るのが王道らしいぞ。

というわけで今回取り上げるのは「美味しんぼ」です。(本ブログ中の画像も「美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ」からの引用です。)

1.「美味しんぼ」の概要

美味しんぼ(おいしんぼ)
原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ
連載:1983年~


【引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ】

最早説明不要と言える、グルメ漫画の金字塔。

東西新聞社のグータラ社員「山岡士郎(やまおかしろう)」が、若手社員の「栗田ゆう子(くりたゆうこ)」とコンビを組んで、究極のメニュー作りに挑戦していく話です。


【引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ】

現在は休載中で連載自体は終わっていないんですが、個人的には事故で入院中の海原雄山に代わって山岡士郎が美食倶楽部で料理を作るという70巻くらいの話が一つの節目になるんじゃないかなと思っています。

2.話の流れと特徴

山岡士郎の父親であり最強のライバルの「海原雄山(かいばらゆうざん)」との軋轢を軸にした究極のメニューと至高のメニューの勝負がメインのストーリーラインになるんですが、それに人情噺を絡めた一話完結系の話が入る形で物語が進みます。

話のキレが良く、起承転結がしっかりしているので、読んでいて読みやすいのが特徴ですね。
(連載後期は〇〇編~みたいな取材を基にした話が多い感じで、持ち味だったテンポの良さが失われてしまった気がしますが。。。)

また、「究極のメニュー」がテーマなだけあって、出てくる料理は特定のジャンルに限定されておらず、和食・洋食・中華など、バランスよく色々な料理やその蘊蓄(情報)が出てくるのはグルメ漫画の中では大きな特徴といえるでしょう。


【引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ】

連載が始まったのも日本にまだ元気があったバブルの頃からなので、コスト無視で本物の食材や技法を追求する姿勢もいいですね。

ちなみにこの漫画内で良く出てくる単語はおそらく「本物」「本当」。

。。。と思っていたんですが、この記事を書くにあたってパラパラと見返したところ、思ってた程言ってなかったですね。アニメ版の印象だったのかな??

まぁ、伝統的な手法を賛美するあまり、工業生産品とか環境破壊とかには反対する立場をとる論調は多い感じです。

「人間が昔ながらの手法で手間暇かけて作ったものが一番!」って感じですかね。

 

ちょっと話が逸れますが、この漫画が連載されていた時代は、大量生産・大量消費に目が向いていて、かつ機械も発達していなかった時代なので、機械生産品より人が手間暇かけて製造した食品の方が美味しいってのはあながち間違いでは無かったのかもしれません。

ただ、今は機械やコンピュータが進歩してきて人間の能力を超えてきているので、ドラえもんに出てきた「100年後のおかし」みたいな食べ物ができるのも時間の問題でしょう。


↑この画像の引用元は「ドラえもん 作者:藤子・F・不二雄」です。

まぁ、何でもコンピュータやAIで解決する時代より、自分の目と舌で本当に美味しい食べ物を探していく1983年の方が面白い時代なのかもしれませんが。。。

3.見どころ・ポイントなど

普段グータラで馬鹿にされている山岡士郎が、その料理の知識と腕で問題を鮮やかに解決していくところが爽快な漫画ですが、個人的には以下の3点が見どころだと思っています。

①海原雄山の一貫した姿勢「思いやり

山岡士郎が料理勝負で負けた話なんかをパッ読んでしまうと、海原雄山の方が料理の腕や知識が上なんだと思ってしまいがちですが、海原雄山は(それなりに)一貫して「料理は総合芸術」で、その根底にあるのは「相手を思いやること」だと言っているんですね。(キャラクターが固まるまでの初期の頃はただの頭のおかしいオヤジですが。。。)


【引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ】

でも、山岡士郎は雄山へのライバル心なんかから、食材や技法に走って相手のことを思いやることを忘れてしまう。
食材や技法は伯仲しているのに、その一点が届かないというのが深いんですよ。

この「思いやりの心」は、茶道の一期一会なんかに通じて、凡そ人を相手にすること全てに通じることというのも雄山が語っていますが、例えば会社のプレゼン資料とかでも、どれだけデータを集めたかとか、どれだけ分析したかはもちろん、「相手がどう感じるか」が大事ということを自分も教えて貰った気がします。

「もっと相手のことを考えて!」なんて言葉は幼稚園や小学校の頃からよく言われますが、「相手が嫌がることはしないようにしよう」とか、「相手が困るだろうからこうしよう」とか、そういう次元の話じゃないんだよなぁ。

②栗田さんが可愛い!・・・が。。。

山岡士郎のパートナーであり、この作品の真の主人公と言っても過言ではない「栗田 ゆう子」が兎に角健気で可愛いんですね。


【引用:美味しんぼ 原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ】

頼りになる主人公と何も知らない若者を組ませて、若者の成長を描いていくっていう手法も良くある手ですが、最初は何も知らなかった栗田さんが成長していく姿もこの漫画の見どころであるでしょう。

まぁ、途中(21巻)からラブコメ要素も多少加わってくるので、盛り上がると言えば盛り上がるんですが、個人的にはその前までの栗田さんが初々しくて好きですね。

あと、これはネットの美味しんぼ界隈では良くネタにされる話ですが、結婚してからの栗田さんがどうなるかは是非ご自分の目で確かめてみてください。

とにかく、(初期の)栗田さんは可愛いなぁ!

③うそはうそであると見抜ける人でないと(美味しんぼを読むのは)難しい

慣れてくれば士郎や雄山が何を言おうが、それが美味しんぼの味であると味わえるようになりますが、兎角それっぽく語ってくる漫画なので、この手の漫画はうそをうそと(略

4.その他 アニメ版も面白い!!

んで、原作も面白いんですが、アニメ版美味しんぼもこれまた超名作です。

兎に角クオリティが高いかつ登場人物の声がドンピシャにハマっているので、漫画がボリューミーだと思う人(思わない人は居ないかもしれないけど)は是非アニメ版を見てみてください。

アニメ版美味しんぼのクオリティの高さを紹介しているブログさんもあるので検索してみても面白いでしょう。

リマスター版がプライムビデオなんかで配信しているのでお勧めです。

5.おわりに

というわけで、記念すべき第一回は美味しんぼでした。

マジで山岡士郎は自分の目指す理想のサラリーマン像ですね~。

普段グータラだけど、超強い専門分野があって会社としては手放せないし、万が一首になったとしてもその能力と豊富なコネで別に困らない。

また、あのゆるゆるの黒いネクタイがカッコいいんですよ。

皆さんも是非読んでみてください。

花咲アキラ (著), 雁屋哲 (著)

あと、どうでもいいですが最近思い切ってドキュメントスキャナを買って、持っている本を電子化しています。

ドキュメントスキャナは便利なので、今度別に記事にしようかな。

さて、この記事で「本物の」ならぬ、「兎に角」は何回言ったでしょうか?わかるかな~??

記事にしました!
ScanSnap(スキャンスナップ)で本の電子化(自炊)をした話【裁断はDURODEX200DX】

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